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ダラットはあまり変わっていない様子だった。 高地にあるため肌寒かったが、美しい街と景色はとても好きだった。 夕方になると、ダラット市場にある行き付けだったレストラン『THU HA』に向かった。みんないるだろうか…。そして、憶えていてくれるだろうか。 前回はベトナムを3人で回っていた。そして、現地の人たちとコミュニケーションを取ってくれるのはいつもタク君だった。今回は私一人だ。タク君のことは憶えていても私のことは憶えていてもらえる自信はなかった。しかし、幸い今まで再会した人たちは憶えていてくれた。 THU HAが近づくにつけ、期待と不安で緊張感が高まった。 私の姿を見つけてオーナーの奥さんのトゥイアットが駆け寄って来てくれた。よかった、憶えていてくれた。嬉しそうに周りのみんなに話している。 注文して座っていると、トゥイアットは厨房の奥から何か持ってきて見せてくれた。それは、前に皆で記念撮影したときの写真だった。 持っていてくれたんだ。2年間ずっと…。それも、すぐ手の届く厨房の片隅に。嬉しかった。旅をしていてこれほどの感動は初めてだった。旅をしていて本当によかった。
それから滞在中の3日間、昼と夜はいつもTHU HAに行った。 残念ながら前にいた従業員たちはチャンを除いて皆いなくなっていた。 「Ngay mai, toi di Nha Trang(明日、私はニャチャンに行きます)」ダラットを去る前の日、片言のベトナム語で翌日ニャチャンに行くことを告げた。 その夜、ダラット市場は停電だった。各店はロウソクの灯りで営業している。そんな中で、最後に記念撮影をした。 私はベトナムを、そして旅を愛し続けるだろう。 これからもずっと…。 |
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