私と門口君、サクラちゃんの3人はウルムチに移動してきた。ミキちゃんは一人クチャへと向かった。 乗合タクシーで新疆飯店へ。3人でドミにチェック・インした。 ここのドミは6人部屋で、先客が一人だけいた。 先客は夕方に帰ってきた。彼女は炳兒(ビョンア)という韓国人だ。話を聞いているとなかなかの不良娘だ。儒教嫌いの彼女はどこか韓国人離れしているような感じだったが、明るいキャラクターと人懐っこさは好感が持てた。 韓国にはポシンタンという犬鍋があるが、韓国人でもほとんどの女性は嫌う。しかし、炳兒は好物だという。そんな男っぽいところがあるかと思うと、部屋で突然キュウリパックを始めたりと女性らしい部分も見せたりもした。
翌日韓国人が更に二人来ると、炳兒も嬉しそうにしていた。6人ドミが3人の韓国人と3人の日本人で埋め尽くされた。その夜は6人が車座になりハミ瓜を食べた。シルクロードの都会で日韓交流が生まれた。 炳兒はこれからも、お金がなくなったら韓国で働き旅を続けていきたいという。そして彼女はこういった。「私は中国にいる時は中国人、インドにいる時はインド人だ」と。民族意識の強い韓国人としては珍しいと思った。しかし、私にはとても魅力的な考え方だった。
炳兒が出発した日、入れ違いでミキちゃんがクチャから帰って来た。 3人で郊外にある天地という湖に行くことになった。 天地は白く氷河で覆われた山なども見える風光明媚なところだ。乗馬もでき、カザフ人が馬に乗りしきりに客引きをしている。 景色は美しいが、見て回れるエリアは決して広くはなく、時間を潰すのに苦労した。 二人が広州に帰る日、タクシーに乗るまで見送った。いつもながら寂しいものだ。 思えばトルファンで出会ってからほとんど行動を共にしてきた。 皆がいなくなってから自分も移動する。それが私のパターンでもあった。 |
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